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「昨日人を殺したんだ」
君はそう言っていた
梅雨時ずぶ濡れのまんま
部屋の前で泣いていた
夏が始まったばかりというのに
君はひどく震えていた
そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ
♪
「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ
もう嫌になって、肩を突き飛ばして
打ち所が悪かったんだ
もうここには居られないと思うし
どっか遠いとこで死んでくるよ」
そんな君に僕は言った
「それじゃ僕も連れてって」
財布を持って、ナイフを持って
携帯ゲームもカバンに詰めて
いらないものは全部壊していこう
あの写真も、あの日記も
今となっちゃもういらないさ
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ
そして僕らは逃げ出した
この狭い狭いこの世界から
家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて君と二人で
遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ
もうこの世界に価値などないよ
人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか
君は何も悪くないよ 君は何も悪くないよ
♪
結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ
そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた
君の手を握った時、微かな震えも既に無くなっていて
誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた
金を盗んで、二人で逃げて
どこにも行ける気がしたんだ
今更怖いものは僕らにはなかったんだ
額の汗も、落ちたメガネも
「今となっちゃどうでもいいさ
あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」
いつか夢見た優しくて、誰にも好かれる主人公なら
汚くなった僕たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな?
「そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見ろよ
シアワセの四文字なんてなかった
今までの人生で思い知ったじゃないか
自分は何も悪くねえと誰もがきっと思ってる」
♪
あてもなく彷徨う蝉の群れに
水も無くなり揺れ出す視界に
迫り狂う鬼たちの怒号に
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフを取った
「君が今まで傍にいたからここまでこれたんだ
だからもういいよ もういいよ」
「死ぬのは私一人でいいよ」
♪
そして君は首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした
気づけば僕は捕まって
君がどこにも見つからなくって
君だけがどこにもいなくって
そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎてった
家族もクラスの奴らもいるのに
なぜか君だけはどこにもいない
あの夏の日を思い出す
僕は今も今でも歌ってる
君をずっと探しているんだ
君に言いたいことがあるんだ
九月の終わりにくしゃみして
六月の匂いを繰り返す
君の笑顔は
君の無邪気さは
頭の中を飽和している
誰も何も悪くないよ
君は何も悪くはないから
もういいよ
投げ出してしまおう
そう言ってほしかったのだろう?なあ?